転生(未遂)秘書は恋人も兼任いたします



「逸、お前大丈夫か?」

「……」


紗良がいなくなってから、まるで時が止まったかのように生きている心地がしなくなった。


出張から戻ると、部屋に紗良の荷物はひとつも残っていなかった。
オフィスに足を運べば、紗良のデスクが綺麗に片付けられていた。


紗良がここにいたことが、まるで夢だったかのようだ。


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