転生(未遂)秘書は恋人も兼任いたします
おまけ
※後日、岬家に行った逸生と紗良
「逸生くん、私は父として素直に嬉しいんだよ。君みたいな優秀な人物が娘を想ってくれて」
「優秀だなんてそんな…」
「ほんと、いい男になったね。昔はやんちゃしてたもんなあーはははっ」
「…昔の私をご存知なんですね」
「まぁシゲさんから話も聞いていたしね。でもそれだけじゃない、逸生くん本人にも会ったことあるから」
「えっ…?」
「逸生くんは覚えてないか。まぁ無理はないな。一瞬だったし。あれは私がシゲさん家にお邪魔したあと、公園に紗良を迎えに行った時のことだよ」
「…………あ」
「すぐに九条さんの息子だって分かったよ。シゲさんのお家に飾られてる写真も見てたしね。…で、逸生くん、その時君は私になんて言ったか覚えてる?」
「…え、と……いや……」
「“うるせえくそじじい”…あの衝撃は一生忘れないなあ~~」
「も、申し訳ございませんでした」
「ははは~大丈夫大丈夫、怒ってないから。元気な男の子、嫌いじゃないよ。あの日シゲさんから高級なお肉もいただいていたから、機嫌も良かったし。でも…」
「……」
「紗良のこと泣かせたら、そのサラサラの髪の毛全部毟るからね」
「(絶対根に持ってんじゃん)」
おまけ fin.