呪いで恋愛成就します!
ずっと好きな人
新大欄中学校の校長室の前には隕石が飾られている。


それは30年前にこの学校に落ちてきたと言われている隕石で、何度か地元のテレビでも取り上げられたことがある。


「で、いつ告白するつもり?」


真美が、ガラスケースに大切に保管されている隕石をぼーっと見つめていると、友人の河内悦美が呆れた声で聞いてきた。


「えっと……」


正直いつ告白するかなんて決めていなかったし、考えたこともなかったので答えに困ってしまう。


黙り込んでうつむき、意味なく髪の毛を指先に絡ませる。


「もう中学3年生なんだよ? 今年で最後のチャンスかもしれないんだよ?」


少し強い口調で言われて、真美はビクリと肩を震わせた。


大きな声は苦手。


ついでに怖そうな人とか、威圧的な態度を取る人も苦手。


「こ、高校に入学してからでも遅くないかも」


悦美に恐る恐る言い返すと、盛大なためいきをつかれてしまった。


「入学してすぐに好きになったんだよね? いつ告白しようかって、悩んでたんでしょう?」


「それは、そうだけど……」


いざ告白しようとすると緊張で頭の中は真っ白になる。

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