呪いで恋愛成就します!
『でも簡単なことよね。告白をすればいいだけなんだから』


「簡単なことじゃないです!」


告白が簡単なことなら、もうとっくに勇気を出すことができている。


それができないから、1年生の頃からずっと片思いを続けているんだ。


『だから、私が力を貸してあげるんでしょう?』


「そ、そっか」


危うく納得しそうになって、慌てて左右に首をふる。


そんな簡単な話じゃなかったはずだ。


「で、でも告白に失敗したら? そのときにも出ていってくれるんですか?」


『あぁ、そのときはね……出ていかない。あなたの中に、ずーっといる』
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