呪いで恋愛成就します!
「ねぇ、ミキコさんってどんな子なの？」


「どんなって言われても……」


ちょっと強引で、ちょっと意地悪な、普通の女の子なんだと思う。


とにかく出ていってもらいたくてロクに会話はしていない。


そこで真美は紙を取り出して簡単にミキコさんの容姿を描いてみせた。


「これ、昔の制服だね。本当にこれを着てたの？」


「うん」


「このうさぎのキャラクター見たことある！　たしかお母さんが持ってたよ！」


「古いものなの？」


「もちろん！　お母さんが学生時代に流行ったって聞いたことある。ミキコさんは私達の親世代なのかもしれないね」


「でも、見た目は中学生だよ」


「そりゃそうでしょ。ミキコさんは中学時代に死んだんだから」


悦美の言葉に真美の胸がチクリと痛む。


同年代の女の子が亡くなったという事実が重たくのしかかってくるようだった。


真美はまだ身近な人間の死を知らずに生きている。


どうして死んだんだろう。


そんな疑問が浮かんできた時教室のドアが開いて修平が入ってきた。


沢山の友人らにすぐに取り囲まれて、自分の席へと歩いていく。

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