呪いで恋愛成就します!
だけど真美と修平の間にはなんの橋もなく、突然の告白はためらわれた。


「距離を詰めるとか、そういうところから始めるのはどうですか?」


『は? 同じクラスなのに距離が遠いの?』


呆れた声で言われて黙り込んでしまう。


修平はトロイ私のことを時々助けてくれるけれど、それだけの関係だ。


きっとめんどくさいヤツ。って思われている。


『告白しなきゃ私は出ていかないけれど、それでいいの?』


「それは、困ります!」


ずっと頭の中で話しかけられる状態が続くなんて耐えられそうにない。


まるで体に無賃乗車されているような感覚だ。


『そうよね。だったら今日決行! 文句は言わせない! いい!?』


「は、はい……」


真美は渋々頷くしかなかったのだった。

☆☆☆

ミキコさんは本当に強引な性格なのかもしれない。


人の意見を無視して告白に突っ走るような性格をしているのに、自分は告白ができないまま死んだなんて信じられない。


あの噂は全部は本当の出来事だったんだろうか。


「修平くん、ちょっといい?」

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