呪いで恋愛成就します!
トイレから戻った真美はそのまま真っすぐに修平の机へと向かっていた。


数人の数人らと会話していた修平は真美の姿を見て小首をかしげる。


「なに?」


短い単語にしょっとした仕草だけでも真美の心臓は大きく跳ねる。


自分から修平に話かけたことなんて今まで1度もないし、今回はもちろんミキコさんの力が動いている。


真美の体は本当の乗っ取られたように修平の前まで行き、思ってもいないことを口にしていたのだ。


「今日の放課後校舎裏にきてくれない?」


真美が絶対に言わなさそうなセリフが当たり前のようにして口からこぼれ出る。


その瞬間周囲にいた男子生徒たちが驚きの声を上げた。


放課後の校舎裏なんて告白スポットの定番だ。


そんな約束を取り付けた時点で、真美からどんな話があるのかみんなわかってしまったに違いない。


ちょっと、もっと言葉を選んでよ!!


心の中でミキコさんに訴えかけるが、ミキコは反応しなかった。


「いいけど、どうして?」


修平は眉間にシワを寄せて真美を見つめる。


普段おとなしい真美がこんなにわかりやすく誘ってきたことが信じられない様子だ。

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