呪いで恋愛成就します!
目の前にいる修平はどう見ても仏頂面をしていて、早く開放してほしがっている。


きっと今日も部活動があって、真美に時間を割く暇なんてなかったのだろう。


「よ、呼び出してごめんね」


眉間にシワを刻んでいる修平に恐る恐る声をかけると、修平は「話ってなに?」と、威嚇するような声色で聞いてきた。


それだけで真美は震え上がってしまう。


約束を無視して帰ろうと思ったのだけれど、昇降口から出た瞬間足がいうことをきかなくなった。


校門へ向かいたいのに、勝手に校舎裏へと歩いて行ってしまったのだ。


これがミキコさんの力かと思うと、改めて恐ろしく感じられる。


自分の一挙手一投足まで操られてしまうのだから。


「あ、あの、あの」


ここは謝ってすぐに帰ろう!


そう、思っていたのに……。


「好きなんだけど。私と付き合ってくれない?」


髪の毛をかきあげながら放った自分の一言に真美は氷ついた。


なにそれ。


なにその告白。


なんで上から目線で髪の毛かきあげたりしてんの!?

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