呪いで恋愛成就します!
ついでに少し涙目になってしまったところでようやく悦美が大きく息を吐き出して、感情を鎮めてくれた。


「別に、真美の外見や性格でふられるって言ってるわけじゃないんだよ?」


真美はコクコクと何度もうなづく。


だけど返事はできなかった。


少しでも口を開けば涙がこぼれ落ちてきてしまいそうだったから。


「真美はカワイイし、優しい。だけどちょっとおとなしすぎるし、怖がりすぎ」


「それは……わかってるけど……」


ちょっとした物音にもびっくりするし、いまだにホラー映画を見ることはできないし、教室内では絶対に目立ちたくない。


そんな私をほっとけないみたいで、悦美は常に一緒にいてくれる。


「今度修平に告白して、自分に自信をつけてみたらどう?」


「うん……」


頷いて見たものの、自信なんて少しもない。


告白なんて、本当に私にできるのかな……。
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