呪いで恋愛成就します!
「大丈夫か?」


くぐもった鼓膜に届く声。


しばらくその状態でいるとだんだん視界もクリアになってきてメマイが収まってきた。


「しゅ、修平くん!?」


しっかりとした視界が戻ってきたとき、修平の顔が間近にあり慌てて体勢を立て直す。


「大丈夫か? 倒れそうだったけど」


「だ、大丈夫だよ! なんともないから」


修平から身を離そうとするが、まだ足元がふらついていて結局支えられる形になってしまった。


「このまま保健室に行こう」


「え、でも……!」


背中に回された手。


密着する体。


真美の心臓は今にも口から飛び出してしまいそうだ。


「ひとりで大丈夫だからっ」


「大丈夫じゃないだろ? 早く、行くぞ」


真美は自分の顔が真っ赤になるのを感じながら、ゆっくりと歩き出したのだった。

☆☆☆

まだ早い時間だったからか、保健室は開いていなかった。


代わりに修平は真美を応接室に連れていき、大きなソファに横にならせてくれていた。


「こんなところ、勝手に入ってもいいの?」

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