呪いで恋愛成就します!
「ってことは、それくらいの卒業生を調べてみたらどう?」


「確か、図書室にアルバムがあったな」


もしミキコさんを見つけることができれば、そこから進展を望むことができる!


「図書室に行こう!」


そう言う真美に悦美が「そうだね、行っておいで」とニコニコ手を振る。


「悦美は一緒に行かないの?」


てっきり一緒にいくものだと思っていた。


「私は先生に二人が遅れるってことを伝えないと」


そう言われて時計を確認すると、ホームルーム開始の5分前になっている。


それなら慌てて行かなくても。


と思ったが、悦美が周囲にバレないようにウインクしていることに気がついた。


ふたりっきりになれるチャンスだよ!


そんな声が聞こえてきてカッと顔が熱くなる。


「じゃ、じゃあ、行ってくる……」


「うん、頑張ってね!」


悦美に見送られて、ふたりは教室を出たのだった。
< 38 / 59 >

この作品をシェア

pagetop