呪いで恋愛成就します!
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幸い、図書室には先生の姿はなく、ふたりはまっすぐに卒業生たちのアルバムがおいてあるコーナーへと足を進めた。
誰もいない図書室の中は少し埃っぽくて、普段よりも一層強く紙とインクの匂いがただよってくるようだった。
「親世代ってことは、このあたりか」
今から30年前のアルバムを手に取り、さっそく中を確認する。
今よりの生徒数が多いようで、各学年7クラスほど存在している。
先生の数も多いようで、そのほとんどが知らない顔だった。
「この用務員の先生は今でもいるよな」
修平が指差したのは教員欄の一番奥、隅っこに立っている作業着姿の先生だった。
顔は随分と若いけれど、たしかに構内でよく見かける顔だ。
「名前、なんて言うんだっけ?」
挨拶くらいは交わすけれど、ちゃんと名前を聞いたことはない。
真美は集合写真の下に書かれている名前に注目した。
石田洋次郎。
これが今でも働いている用務員の先生の名前みたいだ。
「私、もっと前のアルバムを調べてみるね」
「あぁ、頼む」
先生がいつ戻ってくるかわからない。
誰もいない図書室の中は少し埃っぽくて、普段よりも一層強く紙とインクの匂いがただよってくるようだった。
「親世代ってことは、このあたりか」
今から30年前のアルバムを手に取り、さっそく中を確認する。
今よりの生徒数が多いようで、各学年7クラスほど存在している。
先生の数も多いようで、そのほとんどが知らない顔だった。
「この用務員の先生は今でもいるよな」
修平が指差したのは教員欄の一番奥、隅っこに立っている作業着姿の先生だった。
顔は随分と若いけれど、たしかに構内でよく見かける顔だ。
「名前、なんて言うんだっけ?」
挨拶くらいは交わすけれど、ちゃんと名前を聞いたことはない。
真美は集合写真の下に書かれている名前に注目した。
石田洋次郎。
これが今でも働いている用務員の先生の名前みたいだ。
「私、もっと前のアルバムを調べてみるね」
「あぁ、頼む」
先生がいつ戻ってくるかわからない。