呪いで恋愛成就します!
☆☆☆

3年A組の教室は少し騒がしいメンバーが揃っていた。


授業中でも私語が絶えず、先生が授業を中断することもしょっちゅうだった。


もう受験生なんだから静かにすればいいのに。


そう思っても、心の中で思うだけで絶対に口には出せない。


「次の問題を河内」


突然当てられた真美は慌てて教科書に視線を向けた。


私語が煩くて先生の声が聞こえていなかったのだ。


「えっと、あの……」


しどろもどろになって視線を先生と教科書に行き来させる。


先生は真美が困っているのを見ても知らん顔で黒板に視線を向けている。


どうしよう。


どこの問題だろう。


教科書を必死に凝視していたってわからない。


次第に背中に冷や汗が流れていき、顔がカッと熱くなるのを感じる。


真美は真っ赤になった顔を隠すように教科書に顔を近づけた。


みんな、私に注目しているに違いない。


早く答えないかなって待ってるに違いない。


そう思うと心臓がバクバクと早鐘を打ってきて、焦ってなにもわからなくなってしまう。


「えっと、あの……」

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