呪いで恋愛成就します!
ホームルームが終わり、10分間の休憩に入っているみたいだ。


今のうちに話を聞きに行こうと、ふたりの歩調が早くなる。


と、そのときだった。


廊下の角から男子生徒3人組が突然飛び出してきたのだ。


「キャア!」


突然のことで足にブレーキがきかず、危うくぶつかってしまいそうになる。


しかし、右にて持っていたアルバムだけはしっかりと握りしめていた。


「危ないだろ!」


修平の怒鳴り声に男子生徒たちは慌てたように逃げていく。


「なんだよ、謝るくらい謝れよ」


男子生徒たちの態度に表情が険しくなっている。


「大丈夫?」


「うん、平気。それより早く行こう。休憩時間が終わっちゃう」


そう言って修平より先に歩き出す真美に、修平は少しだけ目を丸くしたのだった。

☆☆☆

職員室の奥から出てきたのはいつもと同じグリーンの作業着を着た用務員の先生だった。


「用事って、私にかい?」


石田先生は驚いた様子で真美と修平を交互に見つめる。


「そうです。さっそくですけど思い出してほしいことがあるんです」


真美は早口でそう言ってアルバムを開いた。

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