呪いで恋愛成就します!
修平が慌てて言うが、真美の目の前は真っ白になっていた。


できることは全部やった。


それでここまで来たのに、無駄に終わってしまった。


せっかく、修平が手伝ってくれたのに……。


その瞬間、グラリと視界が揺れて足元から崩れ落ちていた。


今日1日少し無理をしすぎてしまったらしい。


ミキコさんに呪われた体は一気に疲れが噴出されて、意識が遠のいていく。


「おい、大丈夫か!?」


真美が最後に見たのは、修平の焦った顔だった。


せめて、笑顔を見たかったな……。

☆☆☆

「……ちゃん。真美ちゃん!」


呼びかけが聞こえてきたとき、深い水の底から一気に引っ張り上げられるような感覚がした。


ふっと目を開けると、そこには真っ白な天井。


そして横から聞こえてくる真美を呼ぶ声。


視線だけで確認してみると、そこには修平の姿があった。


ついさっきまで驚いた顔をしていたと思っていたけれど、今は泣き笑いの表情だ。


一体どうしたんだろう?


そう思って体を起こそうとするけれど、うまく力が入らなかった。


「そのまま寝てて。お父さんを連れてくるから」

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