呪いで恋愛成就します!
お父さん?


疑問を感じたけれど、修平はすぐに部屋を出ていってしまった。


ひとりになると途端に周囲の静けさが訪れた。


ここは学校じゃないの?


学校なら、もっとうるさいはずだ。


部屋の中をただよう消毒液の匂い。


でも、保健室でもなさそう。


ここはどこ……?


不安を感じたタイミングでドアが開かれて修平が戻ってきた。


ホッとして微笑む。


修平の後ろから白衣姿のお医者さんが入ってくるのが見えた。


顔は目目元が修平によく似ている。


「やぁ、目が覚めたんだね」


その人は優しく微笑んで真美の脈拍を確認したり、血圧を測り始めた。


「ここは、病院?」


ようやく頭の整理がつきはじめていた。


私達はミキコさんの家に向かい、だけどそこにはなにもなくて、そのまま倒れてしまったのだ。


ショックと、疲れが原因だと思う。


「もう大丈夫そうだね。最近頑張りすぎてない?」


「あ、はい……」


なんと返事をしていいものか悩み、中途半端に頷く。


「よかった!」


修平が大きく息を吐き出して微笑む。


「あの……ごめんね、迷惑かけて」

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