呪いで恋愛成就します!
突然倒れて修平はさぞビックリしただろう。


おまけにここまで運んでくれて、なんとお礼を言えばいいかわからないくらいだ。


「大丈夫だよ。お父さんの病院が近くてよかったよ」


「お父さん……?」


真美はい医師へと視線を向ける。


さっき修平に似ていると感じた目元が優しく微笑んでいる。


「はじめまして。修平の父親です。いつも修平がお世話になってるね」


その言葉に一気に意識が覚醒していくようだった。


慌てて上半身を起こして挨拶しようとするが、それを優しくたしなめられてしまった。


「もう少し横になってた方がいい。ちゃんとした挨拶はまた今度」


「はい……」


おとなしくベッドに横になり、大きくため息を吐き出す。


まさか修平の父親が医師だなんて思ってもいなかった。


「じゃ、十分に休んでから帰るように。修平、真美ちゃんを家まで送ってあげなさい」


「わかってるよ」


そんな親子の会話をして、修平の父親は病室を出ていった。

☆☆☆

30分ほど横になっていると体は回復してきたものの、他の問題が出てきていた。

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