呪いで恋愛成就します!
さっきから頭の中でミキコさんが「わー」とか「きゃー」とか、わけのわからない奇声を発し続けているのだ。


そのせいで少し頭痛がしてきていた。


「大丈夫?」


すでにミキコさんの存在を信じている修平がまた心配そうな顔になる。


「う……ん」


頷いたものの、正直メマイよりもキツイ。


どうしたのかと質問してみても、ミキコさんは叫ぶばかりでてんで会話にならなかった。


「ここに来てからおかしくなったみたい」


「この病院になにか思いれがあるとかかな?」


そうなのかもしれない。


ミキコさんは学校の幽霊だけれど、生活は学校だけにとどまっていたわけじゃないだろうから。


『あああああっ! 出して出して出して!』


「ちょっと、やめて! 私の中で叫ばないで!」


必死に耳を塞いでみても、頭の中で聞こえてくるミキコさんの声にはなんの意味もない。


『出して出して出して! 今すぐここから出して!』


「どういうこと? 外に出たいの?」


『出たい出たい出たい!』


「それなら勝手に……!!」


出たらいいのに。

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