呪いで恋愛成就します!
告白
ミキコさんがいなくなって数日後、真美はひとりで屋上へ来ていた。


屋上の地面には相変わらず修復した箇所があり、それが隕石落下した地点だと、今はわかっていた。


そして飾られている隕石には悲しい過去があったことも。


「待たせてごめん」


息をきらした声が聞こえてきて振り向くと、修平が立っていた


サッカー部を途中で抜け出してきたみたいで、ユニフォーム姿だ。


「ううん、大丈夫だよ」


「今日、ここの鍵開いてたんだな」


真美は視線を美術部がおいていったカンバスへと向けた。


今日の美術部のおかげでここに来ることがきたのだった。


「それで、話ってなに?」


修平が修復された地面の上に立ち、空を見上げた。


真っ青な空はとても穏やかで、隕石が落ちてくる気配はない。


「今まで俺、真美ちゃんのことを頼りないって思ってたんだ。すぐに泣きそうな顔になるし、守ってあげなきゃいけないタイプだと思ってた」


そう言われると少し照れる。


修平はちゃんと真美のことを見てくれていたということだから。


「でも、今回のことでわかったよ。しっかり行動力のある子だってこと」

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