呪いで恋愛成就します!
噂のミキコさん
修平はサッカー部に所属している。


もうすぐ引退も近づいていて、その姿をひと目見ようと沢山の女子たちがグラウンドの近くに集まってきていた。


「ほら、あんなに人気があるんだよ？」


フェンス越しに修平を見ている女子たちを指差して悦美が言った。


「わ、わかってるよ……」


修平が人気なことは十分に理解している。


真美が修平に一目惚れをしたのだって、サッカーをしている姿を見てからだった。


１年生の頃から誰よりも汗を流して懸命に練習している姿は、とてもかっこよかった。


最初は修平を見つめているのは自分１人だと思っていた。


今みたいにたくさんの女子生徒が集まってくることもなかった。


それなのに、２年３年と重ねるごとに女子生徒の姿が増えていき、今では２０人くらいが集まるようになってしまった。


「最初はここまでじゃなかったんだよね？　だったらそのときに告白していれば……」


耳の痛い悦美の言葉に真美は両耳を塞いだ。


そんなのわかってる。


だけど告白なんてそう簡単にできるものじゃないでしょう？

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