新そよ風に乗って 〜時の扉〜
「詳細は知らないけど、高橋に絡んでおんぶされてたわ」
「お、おんぶ? た、高橋さんに私、おんぶされていたんですか?」
「そうよ。高橋がおんぶして、部屋まで連れてきてくれたんだから」
嘘……。
「高橋さんの背中、温かいとか何とか、色々言ってたわね」
「うわっ。もうやめて下さい。恥ずかしい。どうしよう……」
思わず両手で顔を覆ったが、不思議と勢いよく下を向いたけれど、さっきより頭痛はだいぶ緩和されていた。シャワーを浴びたのが良かったのかもしれない。
「どうしようと思うのだったら、これから朝食食べに行って、それで高橋見つけてお礼を言えばいいんじゃない?」
「は、はい。そ、そうします」
お礼というより、謝らなくちゃ。
だが、そうは言ったものの、そんな醜態晒した翌朝、高橋さんと顔を合わせるのが恥ずかしい。自分では覚えていないが、高橋さんは恐らく覚えているはずで……。
「何処に座ろうか。あっ、高橋居たわよ」
エッ……。
折原さんの言葉にドキッとして、焦って持っていたトレーのバランスを崩して、上にのっていたものが落ちそうになって、慌ててトレーのバランスを立て直した。
「ほら、あそこに。行こう」
「えっ? 行こうって、折原さん。ま、待って下さい」
しかし、折原さんは足早に行ってしまい、高橋さんに声を掛けると、こちらを振り返って私を手招きしていた。
はあ……。恥ずかしいけど、謝らなくちゃ。
折原さんが高橋さんの前に座り、折原さんの隣の席に座るよう促された。中原さんも、高橋さんの隣に座っている。
「お、おはようございます」
「おはよう」
高橋さんは何時もと変わらず、爽やかな微笑みを返してくれた。
「おはよう。矢島さん」
「おはようございます」
私の前に座っていた中原さんも微笑んでくれたので、少しホッとした。
トレーをテーブルの上に置いたが、そのまま座らずに高橋さんの席の前に向かった。
「あ、あの……。昨日は、申し訳ありませんでした」
「お、おんぶ? た、高橋さんに私、おんぶされていたんですか?」
「そうよ。高橋がおんぶして、部屋まで連れてきてくれたんだから」
嘘……。
「高橋さんの背中、温かいとか何とか、色々言ってたわね」
「うわっ。もうやめて下さい。恥ずかしい。どうしよう……」
思わず両手で顔を覆ったが、不思議と勢いよく下を向いたけれど、さっきより頭痛はだいぶ緩和されていた。シャワーを浴びたのが良かったのかもしれない。
「どうしようと思うのだったら、これから朝食食べに行って、それで高橋見つけてお礼を言えばいいんじゃない?」
「は、はい。そ、そうします」
お礼というより、謝らなくちゃ。
だが、そうは言ったものの、そんな醜態晒した翌朝、高橋さんと顔を合わせるのが恥ずかしい。自分では覚えていないが、高橋さんは恐らく覚えているはずで……。
「何処に座ろうか。あっ、高橋居たわよ」
エッ……。
折原さんの言葉にドキッとして、焦って持っていたトレーのバランスを崩して、上にのっていたものが落ちそうになって、慌ててトレーのバランスを立て直した。
「ほら、あそこに。行こう」
「えっ? 行こうって、折原さん。ま、待って下さい」
しかし、折原さんは足早に行ってしまい、高橋さんに声を掛けると、こちらを振り返って私を手招きしていた。
はあ……。恥ずかしいけど、謝らなくちゃ。
折原さんが高橋さんの前に座り、折原さんの隣の席に座るよう促された。中原さんも、高橋さんの隣に座っている。
「お、おはようございます」
「おはよう」
高橋さんは何時もと変わらず、爽やかな微笑みを返してくれた。
「おはよう。矢島さん」
「おはようございます」
私の前に座っていた中原さんも微笑んでくれたので、少しホッとした。
トレーをテーブルの上に置いたが、そのまま座らずに高橋さんの席の前に向かった。
「あ、あの……。昨日は、申し訳ありませんでした」