強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。
「はあ、ひより先輩ってよくわからないな。俺が強引に押したら引いてしまうくせに」


だって、やっと後輩ぽいとこが見れてホッとするから。


なんて本音を言ったら怒るかな?


「どうして俺のこと見て笑ってるんですか?」


「え、だめ?」


「だめ、じゃないけど」


私を見つめる彼の瞳が切なげに揺れた。


「そんな可愛い笑顔を向けられたら俺、我慢できそうにない」


「え?」


そっと距離感を詰められたけど、びっくりして身動きひとつできない。


「先輩……キスしてもいいですか?」


「え、えとそれはちょっと」

  
さっきまで彼の照れてる姿が可愛いと感じて、すっかり油断していた。


急にそんなこと言われるなんて思っていなくて、ドギマギする。


端正な顔がいつのまにか至近距離に……。


「ダメ?」


私の気持ちをはかりかねている不安そうな瞳。


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