強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。
実をいうと嫌って感情はあんまりなくて。


このままだと確実に流されそうな自分がちょっとこわいだけ。


「あの、その前にひとつ教えて」


だから必死で話をそらせようとした。


「ん?」


まだいいよって言っていないはずなのに、彼の唇は今にも触れあいそう。


あと1センチ近づいたらキスしちゃう。


わー、やっぱり油断もすきもない。


「なに?」


彼がまばたきすると長いまつ毛が綺麗な顔に影を落とす。


「それに答えたらキスしてもいい?」


「えと……とにかく質問に答えてほしい」

 
強引な彼の肩をそっと押して、ようやく少しだけ離れた。そうしないと呼吸をするのも苦しかったから。


どうしても聞いておきたいことがあって、今しか聞けない気がした。


恥ずかしいけど、意を決して口を開く。


「わ、私のどこが好き?」


だってまだ知り合ったばかりなんだもん。
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