強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。
私がそういうと彼は叱られた子供みたいにばつが悪そうな顔をした。


「でも……」


「ん?」


急に声が小さくなったから顔を近づけた。


「早く会いたかったから……ひよりさんに」


照れ臭そうな瞳にぶつかって、胸の奥がきゅうんと鳴る。


「……」


「この10日間で一番つらかったのはひよりさんに会えなかったことです。せっかく付き合ってくれたのに最初からこんなんじゃ、会えなくて忘れられるんじゃないかって不安でした」


ため息交じりに話す彼がすごく健気に見えて慰めてあげたくなる。


でもそっか、私と彼は同じ気持ちでいたんだ。


私だって本当は会いに来てくれなくて不安だったんだ。


会いたいって気持ちが自然に湧き上がってきて1年生の教室まで足を運んだほど。


「はあ、俺かっこわる」


頭に手を添えてうつむいてしまった彼。


声も小さく弱弱しい。
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