強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。
なんだかいつもの彼らしくない。どんどん落ち込んでいくみたい。


「え?」


「初めてまともに話した時も風邪をひいて保健室で寝てた時だったし……」


「そんな」


「ただでさえ1個下で頼りないって思われたくないのにひ弱な奴だって」


「そんなの違うよ」


彼の言葉を遮るように言って立ち上がっていた。


どうして、そんなこと気にするの?


「ひよりさん?」


「病気の時は仕方ないでしょ。元気になって戻ってきてくれたんだもん。私はそれだけでうれしいよ」


「それに年下だからって気にしてない。少なくともマイナスになんて思わないもん」


このとき無意識に彼に近づいて夢中で彼の手を握っていた。


彼はびっくりしたように目を見開きその場で固まっている。


吉野くんみたいな人でも自信がなくなってひけめに感じちゃったりするときがあるんだな。


だけど、そんなの誤解だよ。
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