強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。

私はそんなことで嫌いになんかなったりしない。


「あ、あのね吉野くん、私お願いがあるの」


彼の本当の気持ちを知るうちに自分自身の気持ちにも思い当たる。


どうしても今伝えなきゃいけないことがあるってことにも。


「私、おためしのお付き合いをやめたい」


「ええっ」


彼は急いで起き上がる。


「お願い」


「い、嫌だ、絶対別れたくない」


「あ」


彼に強く抱きしめられてしまい勘違いされたことに気が付いた。


「あ、えっと、そうじゃなくて」


「好きだ」


「う、うん」


彼を落ち着かせようとして広い背中に腕を回して優しくなでる。


彼の顔を見れば今にも泣きそうな目をしてたから胸が締め付けられそうになる。


「あのね、私も吉野くんが好きみたい」


「……へ？」


茫然とする彼の頭をよしよしってなでてあげた。