強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。
私もお清め、したいな。


だってさっき彼の頭や背中をクラスメイトの女子たちが遠慮なく触っていたから。


あれを見た時、本当は嫉妬してしまったことにようやく気が付いた。


「すき、だからおためしとかそういう不確かなものじゃなくてきちんと付き合いたい」


「あ……そうか、それでおためしのお付き合いをやめたいって。あ、なんだそっか、あー焦った」


彼はまだ頭がうまく回らないみたいでぼんやりしてる。


心臓の上あたりを触ったりしていて落ち着かないみたい。


「え?あれ?いま俺のことを好きって言ったの?」


そしてようやくすべてを理解したみたいでびっくりしたように聞き返してきた。


「うん」


ここで笑ったら可哀そうだから精一杯こらえた。


だって可愛くて仕方がないんだもん。


彼は安堵したように大きく息を吐いた。


「俺、生きててよかった」
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