強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。
大げさなことを言うからますますおかしくてまた彼にギュッと抱き着いていた。


「夢みたいだ」


ニコニコしながらまた心臓のあたりを触っている。


「どうかした?胸が苦しい?」


心配になって尋ねると、大丈夫と答える彼。


「ここに大切なお守りがあって……」


胸ポケットを指差して「まだ内緒です」と言って柔らかく笑う。


「内緒のお守り?いつか教えてくれる?」


実をいうと胸ポケットをよく見ると絆創膏が透けているのが見えたんだけど、恥ずかしくて気がつかないフリをした。


初めて保健室で出会った時、私があげた水色と黄色の星の絵柄の絆創膏。


それをお守りだ、って言って大事にしてくれているなんて。


もう胸がキュンキュンしてしまって仕方がないよ。


そんな風に私との出会いを大切に思ってくれているんだね。
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