強引な年下イケメンに溺愛されて恋がはじまりました。
毎日ところ構わず、みんなの見ている前で超ストレートに迫ってくるから。


これまで男子とお付き合いなんてしたことの無い経験値ゼロの私はどうしていいかわかんないよ。


両手で顔を隠して俯いた。


「……」


「え?ひより先輩?」


「……」    


私はその場で壊れた機械みたいにフリーズしてしまった。


もうキャパオーバーだよ。


その時、周りの女子生徒達が私を見てヒソヒソと話しはじめる。


「なにあれ、リンゴみたいに真っ赤じゃん」


「あの子、ちょっとぶりっ子すぎない?」


「イケメンから告られてるのに勿体つけすぎ。何様のつもり」


羨望や妬みの負のオーラにあてられて頭がクラクラする。


ううっ、もうダメ。恥ずかしくて死ぬ……。


その時、彼は掴んでいた私の腕に少し力をこめた。


そしてさっき陰口を言った女子達を氷のような冷たい表情で睨んだ。
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