麻衣ロード、そのイカレた軌跡/補完エピソーズ集
その5
麻衣
ある日の昼休み、つー子が私の教室に来た
例によって最新情報を持って…
「なんだってー‼それ、本当か?」
つー子からのその知らせは私にとって、ショッキング極まりないものだった
私は思わず机を両手で叩いて、勢いよく立ちあがった
周りはみんな、私の大きな声にびっくりしてこっちを振り向いてたよ
「まあ、落ち着きなよ、麻衣…」
つー子にそうなだめられ、私は着席したが…
「これ、間違いないと思う。ただ、表に出回るのはもう少し先みたいだから…。麻衣もやたには漏らさないで」
「やたらには、はわかった…。でもさ、本人には確かめたいんだ」
「えー?」
しぶしぶだが、結局、つー子は承諾してくれた
私ここで決心したこと…
それは、亜咲さんから直接、”このこと、なぜ?”を聞いてみよう…、という思いだった
...
なんということだよ!
なんでだよ…
次の南玉総長に内定していたはずの亜咲さんが、南玉連合を脱退するって…
当然、総長の座には就かずに…
3日後の夕方…、私はロックモータース近くの道端にいた
”もうすぐあの人がバイトを終える時間だ。バイク乗る前に声をかけなきゃ…”
今日、亜咲さんと会って、率直に聞いてみる…
...
亜咲さんとは、この頃すでにロックモータースで何度か立ち話程度はしていた
最初はロックモータースに行った時、たまたま店先で行き遭ったので、思いきってあいさつしてね
火の玉川原の撮影現場にいたことや、亜咲さんに憧れてることも告げたんだ
「そうか…。時たま顔は見かけてはいたけど、はは…。麻衣ちゃんっていうのか。まあ、よろしくね」
それまでにも店を訪れた際、作業中の亜咲さんと目が合うと会釈とかは交わしていたから、自然体で徐々にって感じで…、そこまでには辿り着いたわけだ
でも、こういう事態を耳したからには、直に聞かない訳にはいかないって
理由とか…
...
待つことおよそ20分…
バイトを終えた亜咲さんが店の外に出てきた
”よし、今だ!”
私は心の中でそう叫びながら、店の脇に止めてあった愛車へと向かう亜咲さんに声をかけた
「あの、亜咲さん…、本郷です。ええと…、お仕事お疲れ様です!」
「ああ、麻衣ちゃんか。…どうしたの?店もう終わりよ」
「すいません、ちょっとお話ししたいことがあるんです。少し、いいですか?」
「…うん。じゃあ、そこの喫茶店入ろうか」
「はい…」
麻衣
ある日の昼休み、つー子が私の教室に来た
例によって最新情報を持って…
「なんだってー‼それ、本当か?」
つー子からのその知らせは私にとって、ショッキング極まりないものだった
私は思わず机を両手で叩いて、勢いよく立ちあがった
周りはみんな、私の大きな声にびっくりしてこっちを振り向いてたよ
「まあ、落ち着きなよ、麻衣…」
つー子にそうなだめられ、私は着席したが…
「これ、間違いないと思う。ただ、表に出回るのはもう少し先みたいだから…。麻衣もやたには漏らさないで」
「やたらには、はわかった…。でもさ、本人には確かめたいんだ」
「えー?」
しぶしぶだが、結局、つー子は承諾してくれた
私ここで決心したこと…
それは、亜咲さんから直接、”このこと、なぜ?”を聞いてみよう…、という思いだった
...
なんということだよ!
なんでだよ…
次の南玉総長に内定していたはずの亜咲さんが、南玉連合を脱退するって…
当然、総長の座には就かずに…
3日後の夕方…、私はロックモータース近くの道端にいた
”もうすぐあの人がバイトを終える時間だ。バイク乗る前に声をかけなきゃ…”
今日、亜咲さんと会って、率直に聞いてみる…
...
亜咲さんとは、この頃すでにロックモータースで何度か立ち話程度はしていた
最初はロックモータースに行った時、たまたま店先で行き遭ったので、思いきってあいさつしてね
火の玉川原の撮影現場にいたことや、亜咲さんに憧れてることも告げたんだ
「そうか…。時たま顔は見かけてはいたけど、はは…。麻衣ちゃんっていうのか。まあ、よろしくね」
それまでにも店を訪れた際、作業中の亜咲さんと目が合うと会釈とかは交わしていたから、自然体で徐々にって感じで…、そこまでには辿り着いたわけだ
でも、こういう事態を耳したからには、直に聞かない訳にはいかないって
理由とか…
...
待つことおよそ20分…
バイトを終えた亜咲さんが店の外に出てきた
”よし、今だ!”
私は心の中でそう叫びながら、店の脇に止めてあった愛車へと向かう亜咲さんに声をかけた
「あの、亜咲さん…、本郷です。ええと…、お仕事お疲れ様です!」
「ああ、麻衣ちゃんか。…どうしたの?店もう終わりよ」
「すいません、ちょっとお話ししたいことがあるんです。少し、いいですか?」
「…うん。じゃあ、そこの喫茶店入ろうか」
「はい…」