あくまくんが愛してやまない。
かぜをこじらせて約10日ぶりに学校に行けば、好きな女の子に彼氏ができていた。
それも相手は、女癖が悪い超モテ男。
さらに保志は、そんな阿久間がずっと好きだった。
俺は保志が阿久間を見ていても、そんなことどうだってよかった。
あのふたりは関わることなんてないと思ってたから。
それなのに、気づいたら保志は阿久間のとなりで笑っていて。
俺の長年の片想いはどうなるんだよって、自分勝手だけど、正直思ってた。
こんなに好きなのに、なんで伝わらないんだろう。
想ってきた年月はなんだったんだって叫びたい気分だった。
だけど、ぜんぶ俺がいままで保志の友達でいようとしていた甘えが裏目に出たんだといまならわかる。
保志が俺を好きになってくれなかったのも、しょうがないのだ。