あくまくんが愛してやまない。
恭平くんの反応に驚いたのか、たじたじのお姉さんたち。
愛想はあるのに、どこかとっつきにくい彼を連れていくのは困難だと判断したのか、女の人たちは気まずそうに去っていった。
……彼女いるんで、だって。
ふふっと思わず笑みがこぼれる。
文化祭の日から、彼はわたしが不安になるようなことはまったくしない。
たまに嫉妬させようとからかってくるときはあるけれど、わたしが泣くようなことはぜったいしなかった。
すごく多大な愛に浸かっているからか、わたしはとっても幸せだ。
そんなふうに接してくれる恭平くんが大好きだし、わたしも同じように返したいと思っている。