あくまくんが愛してやまない。
「……みゆうちゃん」
「え、どーしたの?! 恭平くん、もっかい乗ろう!」
「うそだろ。俺もう死にかけてるんだけど?」
ジェットコースターはあっというまに終わってしまい、また並ぼうとしたわたしの腕を、恭平くんが掴んで引き止める。
そのときになって、やっと恭平くんの顔が青ざめていることに気づく。
「ご、ごめんね、……自分のことばかりで! いますぐなにか飲み物買ってくるね!」
「……それはだめ。いっしょに行くわ」
「え、でも、気分悪いんじゃ……」
「それでも、俺のいない間にナンパされたら嫌だから離れないで」
「……ハイ」
言葉のひとつひとつにキュンとする。
付き合ってもう3ヶ月ほど経つけれど、ぜんぜん慣れない。