あくまくんが愛してやまない。
「ひゃ……っ」
触れられたところが熱い。
熱すぎて沸騰しそう。
やめてほしいのに、やめてほしくない。
自分の感情がごちゃごちゃで、整理なんてできない。
なんで、こんなこと。
いや、いちおうわたしたちは恋人同士だけど。
でも、でも、……こんなのズルいよ、恭平くん。
なんとか理性を取り戻し、慌てて首に手を当てて恭平くんから遠ざかった。
「もうだめなの?」
不敵に笑う恭平くんに、手加減なしで思いっきりにらむ。
やっぱり慣れてる!
わかってたことだけど、この温度差がそれを表しているようで拗ねたくなる。
「だ、め、で、す!!」
そっぽを向いて、手で仰いで頰の熱を冷ます。
ああもう、ほんとに!
恥ずかしくて死にそう……!
おかげで恭平くんの顔をまともに見れないし、これで午後からの授業が身に入らないことも決定した。