あくまくんが愛してやまない。

綺麗な顔をしている彼を、じーっと穴があくほど見つめる。


どこからどう見てもかっこいいのが逆に腹が立つ。

完璧人間は、あくびしている顔ですらイケメンなのだ。



こんなにかっこよくて素敵な男の子が、なんでわたしを選んだのかいまだにわからない。

でも、さっき恭平くんが言った言葉は彼の本心なんだと思う。



わたしのことを、ピュアだと言った恭平くん。


彼のまわりにはたくさん慣れてる女の子たちがいるけれど。

まったく真反対の、経験値ゼロのわたしでたまには遊びたくなったんだろう。



そう考えたら、ズキっと心が痛む気がした。



ネガティブな考えは極力やめ、思考回路を戻す。



だめだめ。

曲がりなりにもわたしは彼の彼女なんだから。




恭平くんのくっきり見えるフェイスラインを眺めながらぼーっと考える。




欠点のひとつやふたつ、教えてくれてもいいのにな。



……たまに変な発言をするのは、数少ない彼の欠点かもしれないけどね。