あくまくんが愛してやまない。

「ざっくり説明すると……、恭平くんがわたしの生徒手帳拾ってくれて、気づいたら付き合ってた……みたいな？」


「いや、ざっくりしすぎだわ！」


「だって、これ以上わかりやすく説明できないんだもん！」


「そんなんじゃ納得できねえよ！」



ムスッと腕を組んで拗ねてしまった沢っち。

なにをこんなに彼がムキになっているのか、さっぱりわからない。


……ていうか、なんで沢っちが怒ってるの？！



噛み付いてくる沢っちにだんだんムカついてきて、わたしも思わず憤ってしまう。



「納得ってなんなの？！ わたしは幸せだからなんでもいいの！」

「よくねえだろ！ 保志は、ぜってえ遊ばれてる！」


「遊ばれてないもん！ ちゃんと彼女だもん！」

「じゃあ、阿久間は、保志のことちゃんと好きなのかよ？！」