チョコより甘い、ファーストキスを。
ある日、別次元の人だと思っていた彼と日直が一緒になった。
朝、「日誌は俺が書くよ」って言ってくれたから、お言葉に甘えて一日お任せしていた。
でも、正直私は不安だった。
相葉くんは休み時間、いつも女子にも男子にも囲まれて楽しそうに話していたから。日誌なんて書く暇ないだろうなって。
何度か、やっぱり私が書くよって言いに行こうと思ったんだけど、そんな勇気はなくて・・・。
結局、放課後。
「ごめん!笹本、日誌・・・手伝ってもらっていい?」
やっぱり。
みんなが帰った後、申し訳無さそうに相葉くんが私のところへやって来た。
「うん。私が書いて持っていくから、相葉くんは部活行っていいよ」
部活をやっていない私には時間があるし、ゆっくり書こうと思っていた。