【完】シンアイ
「営業の部署なのに、エンジニアしてるの変でしょ?
でもね、自分で作ったソフトやプログラムを売りに行くのは楽しいよ
君は?夢はある?」
火のついた煙草を咥えて、フーっとゆっくり吐き出された煙
嗅ぎなれない煙草の匂いに、思わず顔をしかめそうになるが
私の知っている煙草より匂いはきつくなかった
「夢・・・ですか?
あまりはっきりと考えたことは無いです
高校に行く頭もないし、勉強嫌いだし」
「俺と同じだね」
レモンティーを口に含んで、それだけ呟いて煙草を口に咥える
俺と同じ・・・どういう意味だろう