【完】シンアイ
それからまた家にこもって、7月末に会社に提出した
それからは夏休みのせいか、結衣ちゃんも家によく来てくれるようになった
ただ、自分の弱さを知られたくなくて、和人がくる日だけ家には入れなかった
軽蔑されたくなくて、嫌われたくなくて、それでも人肌が恋しくて、矛盾ばかりな空っぽで汚い俺の姿を、見てほしく無かった
「結衣ちゃんに助けられてばかりで
弱くてダサくて、ホント惨めで仕方ない
ごめんね、こんな男で」
ああ、失いたくないんじゃなくて、
拒絶されるのが怖いんだな
結衣ちゃんと出会ってそう実感した