【完】シンアイ
「結衣ちゃん、何が食べたい?」
横を歩く信也さんが声を掛けてくれて
顔を見ればやっぱり嬉しそうで、仕事中のあの不機嫌な様子は伺えない
エレベーターの下ボタンを押してエレベーターが来るのを待ちながら、何を食べるか考える
「私はなんでも大丈夫です」
正直お腹がそんなに減っている訳でも無くて、本当に何でもよかった
二人が何を食べたいか、それに合わせようと思う
「じゃあ、原さんがこの前連れて行ってくれた個室の焼き肉屋がいいです
あそこのお肉美味しかったんで」
「ああ、あそこか
じゃあ現地集合で」