【完】シンアイ
キッチンに立っていた結衣ちゃんに向けて「ごめんね」とあやまる
「ご飯、適当につくってみました」
「ごめん、今度埋め合わせするね
あとこれ、プリンと結衣ちゃんの好きなフルーツタルト」
「ありがとうございます、冷蔵庫いれておきますね」
俺の手から白い箱をとって冷蔵庫に入れて、何もなかったようにいつもと同じ笑顔で笑ってくれる
ネクタイを解きながらダイニングテーブルを見れば、焼き鳥とサラダ、シチューがあって、二人分ある事に申し訳なさが募る
俺が帰って来るまで食べない気でいたんだ
湯気が出ているから、シチューは俺が帰る時間に合わせてあたためてくれたんだろう