【完】シンアイ

「お待たせしました」

車がコインパーキングに止められ、ゆっくり車から降りる
裏通りのような場所にあるコインパーキングで、少し離れた所から活気のいい声が聞こえる

「結衣ちゃん、俺らから離れないようにね」

「はい」

薄暗い裏通りを歩いて行く2人の後ろを歩く
人の姿はあまり見当たらないような道で少し怖い

足元を柊さんがスマートフォンのライトで照らしてくれて、それで何とか歩けていた

数分歩いて人の多い川沿いを歩いて、タイルの貼ってあるビルとは違う、少し落ち着いたビルの中に入る
階段を二階分上がって着いたのは、和食屋だった


「いらっしゃいませ」

柔らかな声と笑顔で出迎えてくれた和装の店の雰囲気に合った女性

化粧もナチュラルなのに、はっきりとした顔つきなのに印象がきつくない



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