【完】シンアイ
キッチンで静かにご飯の用意をする柊さんの姿を横目に、まだ中途半端に終わっていた書類の片付けを終わらせていく
なぜ、宮脇さんのためにそこまで優しくするのか
そして、なんで私に優しくしてくれるのか、その理由が理解できなかった
1時間後、リビングのローテーブルの上に置かれた皿には、千切りキャベツと綺麗な少し濃いいきつね色に揚げられたとんかつが乗っていた
ご飯と味噌汁と小鉢に入った小さな野菜
1時間でこれだけをこなすのは、簡単ではないだろう
わたしには到底想像もつかないし、多く見積もっても1時間半はかかりそうな量