【完】シンアイ

「宮脇チーフ、失礼ですが私は父親です
誰よりも娘に関して分かっている

この子は賢いし、しっかりした子だから私が困るようなことは一切してこなかった

それなのに・・・」

違う、そうじゃない・・・私は・・・
口を開こうとして息をすった瞬間、私よりも先に声を発したのは宮脇さんだった

「なんで娘が父親に負い目を感じなきゃいけない
現に結衣ちゃんは、自発的に発言していない、さっきもずっと黙って聞かれるまでこたえなかった

あんたがそうさせているんだ」

吸っていたタバコを灰皿に押し付けて、聞いたことないくらい低い声で喋り始める

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