優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
「では、魔族からいくか?
カシアス、準備をしなさい」

魔法陣の先生から指名されたので、
カシアスは、ブレスレッドの宝珠に触れつつ、背中の翼を広げた。

その翼は、髪色と同じ、青みがかった灰色だ。

グンと飛び立ち、空中でホバリングしながら、指先から魔力を放出する。

まず、外陣、内陣と光を放出してラインを描き、
最後にそれぞれの隙間を、別の光で図形を埋めていく。

色数が多いのも、応用力として、ポイントが高くなる。

「終了です」
地上に降り立ったカシアスは、
先生に合図をした。

「ふむ、59秒、1分を切ったか。防御の魔法陣だな。正確に
できている」

今の所、自分が首位であることをカシアスは、確信していた。

「次は・・キアラだ。
君の魔法陣は・・はじめてだな」

「はい」

キアラが翼を広げた瞬間、小さなどよめきが起きた。

魔族の翼の形状をしているが、
骨格以外の部分は、透き通っていて、金と赤の細かい筋が葉脈のように走っている。

それは明らかに、フェアリーの
特徴を持つ翼だった。
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