優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
魔法陣の先生は、その翼を一瞥(いちべつ)したが、すぐにキアラに向かって質問した。

「君は、なんの魔法陣をやるのか?」

「攻撃の魔法陣です」

そう言うと、キアラはすぐに飛び立った。

セオリー通り、外陣から描いていくが、優雅な飛び方だ。
まるで、蝶が花から花へと飛び交うよう。

そして、描かれていく魔法陣は、
連続した装飾模様がはいり、流れるように美しい。
金の光が、時折うずを巻いて、
したたり地上に舞い散る。

「終了です」

キアラが、地上に降り立った。

「ふむ、4分だ。君のは、攻撃と言ったな。
4分かかるのでは、こっちがやられてしまう。
正確さとスピードが重要なのだ。
無駄な飾りはいらない。
覚えておきなさい」

先生の判定は、辛口の一番低いものだった。

それを聞いて、カシアスは考え込んだ。

先生の批評はわかるが、あれほど、美しい魔法陣は見たことがない。
なぜ、評価に「芸術点」がないのか?
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