優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
「あと、塀の上には、先生の創った結界が、
5メートルくらいの高さまである。
蜘蛛の巣状に、ネットにして、
見えないように張ってあるが、
どこかで、ほころんでいる場合もある。
とにかく飛べない奴は入れない。飛べる奴は、種族が限られるし」

カシアスは、石組の塀の上を指さした。

「来るとすれば、魔族か、フェアリーぐらいか」

キアラはうなずいて、カシアスから配置図面を受け取った。

「毎年、たいした問題は起きていないから、そんなに心配はしなくていいと思う。
今日は、時間を取ってくれて、
ありがとう」

カシアスが微笑んで言うと、

「別に。一応、警備場所を回って確認しておく」

キアラがくるりと背を向けて、
図面を見ながら外に向かって歩きだした。

カシアスは気が付いた。
彼女は、とても真面目なのだ。
常に与えられた役目を、きちんとやろうとする。

「待てよ、僕も一緒に回るから・・」

カシアスが言いかけると、ダイアナの吠え声が響いた。
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