優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
「決闘でレイピアを扱うものは、左手にダガーナイフを持つ。
相手の剣をそらす、防御のために使うものだが・・

彼女は実践的な訓練を、アラゴンで受けたのだろう。
試合ではない想定でね。
アラゴン家の名誉にかけても、
負けるわけにはいかないはずだ」

カシアスは急いで聞いた。

「彼女はどうなるのですか?」

「これは殺人未遂だと、息巻く先生もいたが、
ハクタ先生と俺は、彼女の弁護をしたよ。

アラゴンの流儀を、彼女が忠実に実践しただけだ。
ただ、校内で凶器を持ち込んだ、
所持していたという点で処罰されるが・・」

グレイズ先生は、ニヤリと目じりを下げた。

「カシアス、喉元にナイフを突きつけられた経験は、初めてだろう?」

「・・・・」
カシアスは、唾を飲み込んだ。
グレイズ先生はそれを見て、意地悪く笑ったが、少し顔をしかめた。
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