優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
しかし、そこにあぐらをかいて、実績を残さず、何も努力をしてこなかったのもカシアス家だ。

社交界で各界の重鎮と知り合いになり、情報を取り、または交渉を有利に進める。

今のカシアス家には、そんな力を持っている者はいない。
パーティに出て、ムダ話をして、酒を飲んでくる、それが実態なのだ。

オヤジは酒が入ると、この愚痴がはじまる。
しかもエンドレスでうんざりだ。

「それで、お前だ。
お前はカシアス家で最も優秀だ。
アラゴンと渡り合えるくらい、
魔力も大きい。

アラゴンを超え、カシアス家の名を、そして、名門であることを
おまえが証明するのだ」

カシアスは、自分のブレスレッドの黄金の輝きを持つ宝珠を見た。

宝珠の数が、魔力量と比例する。

カシアス家では、これを見れば、誰が一番魔力が多いのか、一目瞭然なのだ。

オヤジはだいぶ酔っ払って、顔が赤い。
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