優等生の腹黒@学園ラブ物語 キアラとカシアス 魔法の恋の行方・シリーズ9
「ちょうど今、キアラの母親が迎えに来てくれてね。
正門だと目立つから、裏門からにしてもらったんだ。
それでキアラは、しばらく欠席することになる」

「今回の件だから・・ですか?」

「まっ、ねっ」
ハクタ先生は、曖昧に笑った。

「キアラの母親には初めて会ったが、やっぱりフェアリーは美しいなぁ」

「銀の髪のフェアリー・・ですか?」

カシアスはさりげなく、カマをかけた。
ハクタ先生は、足をぶらぶらさせて、たばこをふかした。

「ああ、私の若いころ、魔族界隈では、ものすごい人気だったのさ。
オトコ魔族連中は、イリス推しとアクア推しの2択だったな。
海賊版で、写真集まで出回った」

カシアスは、<オヤジはアクア推しだったのか>・・と思い出していた。

「その・・別件だが、キアラの母親も、心配をしていたのだが、
カシアス、君は喉元にナイフを突きつけられたのだが、ショックというか・・」

ハクタ先生にしては、歯切れの悪い言葉だ。
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